本の形と図書修理 本の形は様々あります。上製本(角背・丸背)、並製本などなど。また作られた時代も明治、大正、昭和、平成とその時代によって様式、接着剤、紙などの素材はいろいろです。また傷みの具合も様々です。まず対象の本をしっかりと観察し、どのような修理方法がその本にとって一番望ましいかを考える必要があります。そのためには深い知識と観察力も必要です。本に対する尊敬の念を持って取り組みたいものです。 詳しい情報はこちら:本を愛する人のための研究室 ここではその一例をご紹介します。 修理実例 修理手順 クリックすると画像が大きくなります。 (1)状態:綴じ糸が切れ、表紙と中身が分離しかけてている。 (2)原因:糸が弱い・本体が重い・よく使った (3)方法:綴じなおしをするために、見返し紙を15ミリのところで切りわける。 (4)方法:見返し紙をめくりあげる。 (5)方法:中身と表紙を一部分離し、背をむき出しにす。 (6)方法:補強布(または紙)を背に貼り新しい糸で綴じなおす。 (7)方法:糸が緩まないようにしっかり締める。 (8)方法:背に補強布(寒冷紗)を貼る。 (9)方法:見返し紙をもとの位置に貼り戻す。 (10)見返しを貼り戻したところ。(切り目をきっちり合わせる) (11)方法:表紙と中身を接着する。 完成 FacebookXHatenaPocketCopy